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21.薄着 詩麻さま



薄着。



通いなれたこのボロアパートの一室で、男女が寄り添うように座っている。
彼女と言われる存在のあやねが、彼氏と言われる存在のピンに怒鳴りつけながら部屋の掃除を終えたのは数分前。

はぁと疲労による溜息が出ると、もう一度ゆっくりとあやねがピンに寄りかかった。

「また物の場所がわからなくなったじゃねーか」
「だったらちょっとは片づけておいてよ」

そう言うもどうせまた来るころには汚くなっている部屋に溜息が出る。

しかしこの部屋・・・


「相変わらずさむっ・・・」

ピンの部屋は築何十年というボロアパートで、秋口からこの部屋には隙間風が入る。
掃除してゴミや乱雑に放っておかれた洗濯物が無くなると途端にその隙間風がこの部屋を通り抜けた。

まだ秋口という事で暖房器具が用意されていないこの部屋で、あやねは一度ブルリと体を震わせた。

「てめぇは薄着過ぎんだよ!」

おら!と渡されたのはピンのジャージ。洗濯して畳んだそれをひょいと渡されたのでそれを肩にかけると、あやねがニヤリっと笑う。

「こんなんじゃあったまんない!」
「ああ?んじゃあそっちにスウェットあんだろ」
「・・・そーじゃなくって!」

ほら手広げる!
そっちの手も!!
足はあぐらかいて!!


「ん!あったか!」
ぽすっとピンを椅子のようにして座るとあやねは広いピンの胸に背中を預け、安定の為にピンの腕をお腹に巻く。これでお腹も冷えない。背中もぽかぽか、お腹もぽかぽか、心もぽかぽか、温かさにホッと一息つく。

「寒いんだったら何か着ろ!」
「んー、でもさぁ・・・こっちの方がいいでしょ?」


あんたも、私も・・・ね?
そう言ってニッコリと見上げれば、ピンは赤い顔でそっぽを向く。


「・・・バ、バカが!!」

そう言ってもぎゅっと強くなる拘束に、あやねは一層笑みを深くした。


「ねぇもっと温かくなろうか?」

薄着の彼女がニヤリと笑う。

そんな薄着の彼女をぺシリと叩き、ピンは冷たい唇から温め出した。


寒いのも悪くないじゃん?

***






おぉぉぉぉ!!!
なんだかあやねちゃんはやっぱりあいの駆け引きってかんじがするんですがまさにその通りだったWw
しかもあやねちゃんSチックだ!
女性からのお誘いってあやねちゃんだと本当華になりますWw
詩麻さま、ありがとうございました!!

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