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風早脳内バトル~バレンタイン篇~ 1(桜さま)

続編2話目がR指定に繋がる為注意してくださいね(^^
風早脳内バトル ~バレンタイン篇~ #1



「うまっ!なにこれ、誰かの手作り!?」

「あー、それ黒沼からもらったやつだよ。」

「……えっ」

「しょーたまだ貰ってねーの?」


―それはまるでデジャブを見ているようだった。

2月14日。
爽子と付き合い始めて、初めてのバレンタインデー。
今年は去年と違って俺は爽子の彼氏になったんだし、
今年こそは爽子からチョコが貰えるはずだと期待していた。

だけど、昼休みに外で遊んで教室に戻ってみると
龍や吉田、矢野・・・その上、三浦まで
爽子から貰ったらしいそのチョコの袋を机の上に置いていた。

頭に過ぎるのは、1年前のバレンタインデー。
あの時も、俺は爽子からチョコが貰えるとどこかで期待していて、
でも結局貰えなかった。
・・・そういえば、あの頃も両想いだったはずなのに。
まっ…まさか…
もしかして今年も・・・――!?


=風早翔太の脳内バトル・START=

[管理人]リーダーシップ風早
『はい注目ー!今本体風早が去年のトラウマにぶつかったみたいだから、
とりあえず脳内バトル開始しまーす。ルールは…まっ。テキトーでいーよ。
みんなログインの準備はいいな?俺は監視にまわるから。じゃーなっ!』

焦れ太(以下、焦太)-ログイン
爽やか翔太(以下、爽翔)-ログイン
黒風(以下、黒風)-ログイン
下心のみ太(以下、のみ)-ログイン

焦太『どんどんルール説明がテキトーになってくな…』
爽翔『毎回説明すんのもめんどくせーしな!…あっそうだ、黒風さん!誕生日おめでとう!』
焦太『え!? そっか。黒風さん去年の2月14日からログインし始めたんだっけ。』
爽翔『2年に上がるまではログインしてもプレイヤーにはならなかったけどな!』
黒風『・・・いや。俺はずっとROMってた。お前らがフリーズしてる間に隙見てプレイヤーになった時もあった。』
焦太『えっまじ!?』
爽翔『あっ…もしかして体育祭の時とか?』
焦太『あーあれか!龍と爽子が二人で仲良さそうにしゃべってた時、確かにみんなフリーズしてたかも』

[管理人]リーダーシップ風早
『雑談はほどほどになー。』

焦太『おっとそうだった!それどころじゃねーんだよ!!
何で今年も俺だけ爽子からチョコ貰えねーの!?俺爽子の彼氏じゃねーの!?』
爽翔『あははは!大丈夫だって!きっと本命チョコもらえるよ』
のみ『・・・チョコよりも爽子が食べたい。』
焦太『あ~~~~もう気になって落ちつかねー!ちょっと行ってくる!』
爽翔『えっ。どこに…』

=The player is 焦れ太


「爽子!」

「あっ、風早くん…!」


俺は耐えられなくなって、爽子の席まで駆けつけた。
・・・えーっと・・・
呼んでみたはいいけどどうやって聞けばいいんだ!?
いくら付き合ってるからとはいえ
『俺にはチョコくれないの?』って
自分からねだるのってなんか図々しい気もするし。


「…どうしたの?」

「えっ!あっ…あのさ……「風早ー!」」


!?

俺が言いかけた途中で教室の扉側からジョーに呼びかけられた。
~~~なんだよ…!


「風早ーちょっと来てー!」

「は!?ちょっ…おい!!」


ジョーは俺の腕を無理やり引っ張っていく。
俺は爽子に「ごめん!また後で!」と伝えた。
はあ…っ
まだチャンスはあるよな?
もしかしたら一緒に帰る時にくれるのかもしれないし。
・・・そう思いたい。


* * * * *


ジョーに連れられて来たのは、人気の無い廊下。
そこには前どこかで話したことがあるE組の女子が一人
手に袋を持って立っている。
ジョーはその子に「連れてきたよー!」と能天気に伝えて
そのまま帰って行った。
・・・なんだったんだ??


「風早くん…!あ、あの… 私、風早くんのことがずっと好きだったの!」


・・・・・!?


「彼女がいることはわかってるんだけど…、でもどうしても気持ちを伝えたくて…。
だから…、せめてこれだけでも受け取って下さい!」

「えっ・・・」


その子はバレンタインチョコらしいその紙袋を俺に差し出した・・・


=online=

黒風『・・・・いらねー。』
全員『――!!?』
焦太『くっ…黒風さん!?』
黒風『爽子以外の本命チョコはいらない。爽子以外はみんな女じゃない。』
のみ『うん分かるよ黒風さん。俺も爽子以外には俺のジュニア反応しねーもん。』
爽翔『あははっ!黒風さんものみ太も正直者だなー。』
焦太『正直っつーか酷くね!?』
爽翔『一生懸命告白してくれてるもんな。よし、俺が誠心誠意をこめて、振ってくるよ!』
焦太『…お前はその爽やかさが酷いぞ。』

=The player is 爽やか翔太


「…ごめん。そういう気持ちがあるなら、尚更受け取れないよ。」

「えっ……」

「気持ちに応えられないから、受け取れない。」


俺がそう言うと、その子は俯いてしまった。
想いが届かない辛さ・・・
それは俺も知ってるから、胸がずきんと痛む。
去年、今みたいに他の女子に告白された時は
こんな風には思わなかったけど・・・


「でも、・・・ありがとな!」

「・・・?」


爽子に教えてもらったんだ。
俺も、『ごめんなさい』の代わりに『ありがとう』を言うよ。
その子は顔を上げて、少し涙組みながら微笑み
俺の元を去っていった――


=online=

焦太『うん。なんだかんだ言いながらも、爽やかくんGJ!』
のみ『どうでもいいの。早く爽子に会いたいの。爽子が欲しいの。』
焦太『キモっ。…のみ太、それ爽子のマネ?』

=====


放課後――

俺はいつもの通り、
爽子に一緒に帰ろうと誘いに行った。


「爽子!一緒に帰ろ!」

「う、うん…!」


頬を少し赤らめながら嬉しそうに返事をする爽子。
俺もつられて笑顔になる。


「風早くん!」

「ん?」

「あ、あのね・・・・・・?」


・・・・??
爽子は少し俯きながらもじもじとし出した。


「ばっ・・・・・」

「・・・ば?」

「バレンタイン・・・の、チョコのことなんだけれど」


―!?


=online=

全員『キタ―――――――――!!』

ベリ太(以下、ベリ)-ログイン

ベリ『やっと…俺に届くのかな……』
焦太『うわ出たベリ太!』
のみ『ハア…、ハア…、ハア…』
爽翔『のみ太、過呼吸になるぞ!ほーらみんな、心配しなくても大丈夫だっただろ?』
ベリ『そうだよ!爽子の本命チョコをもらうのは彼氏の特権!』
焦太『いや、まて!まだ“チョコのことなんだけれど”しか言ってねーぞ爽子は!
ちょっとその続き聞いてくる!!』

=The player is 焦れ太


「うっ、うん……」


俺はごくっと唾を呑み込んだ。
ちらりと爽子のカバンを見てみる。
その中に俺にくれるチョコが入ってんのかな。

・・・あっ あれ?
でも爽子はカバンから物を出そうともしないで俯いている。


「・・・・ごめんなさい。」

「・・・・・・・・・えっ」


―!?

なに!?
何に対しての『ごめんなさい』!?


「今日ずっと言おうと思ってたんだけど、タイミングを逃してしまって…。」


ちょっ・・・
やば。焦ってきた…
何を言われるんだ俺は!?


「今日の帰り、風早くんの時間が空いてるかどうか聞かなきゃ…って思ってたんだけど
聞きそびれてしまって…。」


・・・・へっ?


「風早くんのだけ、家の冷蔵庫に・・・冷やしてあるの。」

「・・・・・・・・・」

「チョコレートムースケーキだから、冷やして食べた方が美味しいと思って・・・
帰りに一緒に家に来てもらおうと思ってたの・・・」


――!?


=online=

焦太『本命チョコキタよっしゃああああああああああああ!』
のみ『爽子んちキタうおおおおおおおおおおおおおおおお』
黒風『・・・・・・・・・・―――――――――――!!??』
爽翔『やった――――――――――――――!!』
ベリ『夢みたいだ――――――――――――!!』

・・・・・・・

[管理人]リーダーシップ風早
『全俺のアクセスが相次ぎサーバーが混み合ってる為、一旦中止します』



~つづく~

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