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チロル(ぴろろんさまより)

龍X千鶴です。






「あーあ。今年のバレンタインはつまんねーよなあ。」


寒い冬の日、教室のストーブの前を占拠しながらちづは言った。
中学時代は徹に必ず本命チョコを渡したちづ。
渡した時、徹は必ず「ありがとな、ちー!」って頭を撫でてくれた。


だが、徹は1年の冬に婚約者を連れて北幌へと帰って来た。
去年はチョコのことを考える余裕もなかったが
今年はどうしたものか、と思う。

いつも龍にだけはあげてきたチョコ。
余裕のなかった去年ですら、龍にだけは渡したチロルチョコ。


他にあげたいやつなんて、思いつかねーもんなあ。


「つまんない、ってちづ・・・・・だったら龍にもっといいのあげればいいじゃん」
矢野ちんの言葉に隣で爽子も力いっぱい頷いてみせる。
なんか2人とも期待のこもったような目で見てるような気がすんだけど、なんでだ?
第一、 龍になんか今年もチロルチョコで十分だ!

そう思ったのに、口にした途端爽子が悲しそうな顔をするもんだから
「わ、わかった!チロルチョコだけど、今年は奮発してたくさん龍にやるよ!
いつもは1つだけなんだけどさ」
ってつい言っちゃった。


◇◇◇◇

机に並べたチョコの山。
ただ渡すだけじゃつまんないよな。
考え付いたのは・・・・・これ。

「龍へ。
今年のチョコは奮発してやったからな。
               千鶴」

メモもピンクの付箋に書いて、龍の机にチョコと一緒に置いてきた。

龍はどんな顔すんだろ。


考えたら楽しくなって、ウキウキして家に戻るちづだった。



◇◇◇◇

家の手伝いとランニングを終えて部屋に戻った龍は、
机の上にピンクの紙と一緒に何か置いてあるのにすぐに気付いた。

千鶴だな。
またいつものチロルチョコだろ。


あんまり過剰な期待もせずに近づいた龍は、机を見て笑顔になった。


机の上にはハートの形に並べてあるたくさんのチロルチョコ。
今はこれで十分だ。


龍の部屋にその日、いつまでも暖房が入れられることはなかった。


□■□

龍がこのチョコを写メって保存したら萌えるなあ、と思いながら書きました。

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