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視線(ぴろろんさま)

高1のVD設定です。
Episode 44を読んで片想い期の風早を書いてみたくなりました。


とのお言葉をいただいています(^^







「風早―!久しぶりじゃん!」
学食の帰りに教室に向かう途中で出会ったのは北中時代のクラスメイト。

ものすごく仲が良かった、ってわけでもなかったけれど
皆と割と平等に接していた風早は、そのクラスメイトとも普通に話が弾む。
高校に入ってクラスが分かれた2人はお互いの近況を話した。

そしてクラスメイトは風早に向かってボヤいた。
「もうじきバレンタインだよな。今年も1個も貰えないのかなあ。
風早は今年いっぱい貰いそうで羨ましいよ」と。

「そんなことないって」
とクラスメイトへ返事をしたが、心の中で風早は呟いていた。


“もし。たとえ女子からたくさんチョコを貰ったとしたって。
ただ1人の子から貰えないと意味がないんだ。”


そんな風早の心境を知ることはないクラスメイトは、
急に沈んだように見える風早を見て
バレンタインの話は禁句だったのか、と次の話題を探した。


渡り廊下からあたりを見渡す。
花壇へと一人の女子生徒がやってくるのが見える。

そうだ。

「そういや風早、今貞子と仲がいいって聞いたぞ?
相変わらず浮いてる子を構ってやってるんだなあ。
今年は貞子からもチョコもらったりして!」

つい爽子を見つけて「話題が出来た」とばかりに話し始めたクラスメイト。
チョコの話しをまたも持ちかけてしまったことにすぐに気付いて顔を青くしたが

風早は怒らなかった。




凄い勢いで顔を赤くしたかと思うと
花壇へと視線を向けて
「貰えるかなあ」
と一言だけ言う風早。


変な風早。

貞子がいつも構ってあげてる風早にお礼のチョコを渡してもばちはあたらないと思うぞ?

始業のチャイムが鳴り教室へと急ぐクラスメイトは
風早が狂おしい眼で爽子を見つめていることには気づかない。


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