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Love is being stupid together7

これでlastになります。
最後は私はるとなります。
勝手に最後を飾ってしまい申し訳ないです(><








黒沼からのメールを見て、胸が高鳴った。
今日は日曜日だし、付き合って初めてのバレンタインデーがまさか会えないまま終わるなんてって不安だったし。
だから自分からメールをしようか携帯と睨めっこしてて。

“ピリリリ”
「うわっ」

携帯音がなったのはまさにその時だったから余計に驚いた。
黒沼専用の着信音。
黒沼専用の着信ランプ。
それらを確認すると直ぐに携帯電話を手にした。
  ―――――――――――――
  from:黒沼 爽子
  sub:急にごめんね
  今暇ですか?
  良かったらあえませんか?
  ―――――――――――――

「うん!会う!」
俺は気付いたら返事をしてくれない携帯電話に向かって話しかけていた。
そのまま直ぐに返事を返す。

  ―――――――――――――
  TO:黒沼 爽子
  sub:Re:急にごめんね
  うん、ちょー暇!
  俺も会いたい
  ―――――――――――――
直ぐに返事を返すと、5分位でまた返事がきた。

  ―――――――――――――
  from:黒沼 爽子
  sub:ありがとう
  良かった
  何処で会う?
  ―――――――――――――
そっか。場所…

だったら、今日はお母さんも近所付き合いで夕方までいないし、弟も友達の家で遊んでる、
お父さんも仕事でいないから、うちが格好の場じゃないか!!

  ―――――――――――――
  TO:黒沼 爽子
  sub:Re:急にごめんね
  うちに来る?
  ―――――――――――――
なんか…自分ちに誘うのってドキドキする。

黒沼がここにくるのは初めてじゃないけど、やっぱり自分の空間に好きな子がくるのは凄い新鮮で、
緊張するものだと思う。そんな事考えてたら、返事はすぐにきた。

  ―――――――――――――
  from:黒沼 爽子
  sub:うん
  ではお邪魔になっていいかな。
  今から風早くんの家に行くね。
  ―――――――――――――

内容を確認すると一応部屋を見渡した。
うん。綺麗。
それに見られちゃ不味いものも大丈夫だし。
最後には
  ―――――――――――――
  TO:黒沼 爽子
  sub:Re:うん
  うん、待ってる!
  ―――――――――――――
こう送って。
外が寒いから彼女が来たときのためにと部屋を温めておく。
黒沼まだかな、いつ来るのかなって身構えながら、ある事をおもいついた。
待つのもいいけど・・・彼女を迎えに行きたい。
一刻も早く黒沼に会いたい。
今はその気持ちでいっぱいいっぱいだった。
思ったら即行動と思い、そのまま玄関に駆け寄って靴をはき、家を出る。
黒沼がいつもうちにくるルートは知ってるから、黒沼と俺ん家の間で待ち伏せをしてみた。

待ちながら、顔にあたる冷たい風を感じ、携帯電話のディスプレイを見る。
そろそろかな、と思った時、
前方から白いニット帽をかぶったロングヘアの子が来るのが見えて、胸が高鳴った。
他の人かもしれない、なんていう不安はない。
俺が黒沼を見間違えるわけないから。

思い切って手をブンブンと振る。
すると、コチラへと気付いた様で駆けてくる姿にちょっと嬉しくなった。
同時に俺も少しでも距離を縮めたくて歩を進めた。
「黒沼!」
声を上げて呼ぶ。
もう姿もはっきりと分かるほどの距離で。
「か、風早くん。今日は御免なさい」
そう彼女が言うときにはお互い目の前にいた。
「なんで謝るの。俺はあえて嬉しい!」
「う、うん!同じだなぁ。私もなの」
本当に幸せそうに言う彼女。
白のポンポンがついたたれ耳付きのニット帽に、白いポンチョを羽織って、茶色のブーツのその姿は
本当に俺好みだなって思う。
俺もなんだか嬉しくなった。
「ん」
「え?」
手を差し出すと、気付きながらも分からない様子だから、あいている黒沼の手を強引に握ってみた。
「わっ!」
驚いている姿も可愛い。
「行こっか」
「う、うんっ。手握るの・・・いまだに慣れなくてドキドキするよ・・・」
「・・・そっか」
そんなの俺もなんだけど。
それは教えてやんない。
こういうときはやっぱり俺のが一歩リードしておきたいから。
外は相変わらず寒いけど、でも繋がれた手はあったかくって。
黒沼の手って本当に細いなって実感しながら家に向かった。






暖めてあった俺の部屋に通している間1Fでホットミルクを用意し、持っていく。
相変わらず俺の部屋の真ん中にあるテーブルと向き合いながらちょこんとすわる彼女。
持ってきている手提げ鞄はその隣に居座っていて、脱いだコートはハンガーにかけて上着かけに
おくのがお決まりだってのはもう何度も行っている事。
「上着、掛けさせていただきました」
「うん、いいのにわざわざそんな」
開けたドアを足で閉めて、ミルクをテーブルに置いた。
その時に彼女の格好を見る。
白のニットワンピに、その下には透けない様にと薄いピンク色のベロア生地の長袖を着ていた。
それにアーガイル柄の黒のストッキング。

―――――あぁ。本当に可愛いな。

所々の可愛さが本当に良いなって思う。
でもそれを口に出来ないんだから・・・。
ちょっと情けないんだけど。
「はい」
ホットミルクを渡すと、手にして「ありがとう」と受け取る。
含むと外で冷えた体が中からあったまっていって、とても落ち着いた。
「どうしたの?今日」
「え?」
なんとなく話題がみつからなくって、ちょっとだけ疑問に思ってた事を聞いてみる。
黒沼はコップを持ちながら顔を向けてくれた。
「えっと・・その」
もしかして、なんて予想は自分の中である。
今日黒沼が呼んでくれた理由。
そして今日という日にち。
全てが良く出来過ぎているからこそこの憶測は自分にとって都合がよすぎなんて思うんだ。
だって・・・
だって。
黒沼がバレンタインデーにチョコをくれる、だなんて。

彼女はそんなイベントを知っているだろうか。
もしかしたら知らないかもしれない。
それでも・・俺たちは恋人同士だからって期待もある。

だから黒沼に聞く事はちょっと意地悪かな、とも思ってしまった。
やがて彼女は答えを探してる様におろおろしながら顔を赤らめさせる。
その反応を見たらやっぱり申し訳なさが生み出されてしまって。
「ご、ごめん。理由なんて別にいいよな。休日にも黒沼と会えたんだから、超うれしい」
「わ、わたしも学校以外で会えるの凄くうれしいの。
それに・・・今日は、今日じゃなきゃどうしてもいけなかったわけで」
「・・え?」
何、その言葉。
なんか色々と期待してしまう。
今日じゃなきゃいけなかっただなんて・・・。
去年も抱いたこの感情。
それでも期待しまくっていて、その気持ちは無様に散ってしまった思い。
だから今日はこの気持ちが散らないように。
せめて掬いあげてほしくって。
胸のドキドキは一層高鳴った。
「その・・・えっと」
相変わらず黒沼はもじもじとしている。
それでも彼女が何かを伝えようとする懸命な姿が好きだから、そのまま待つ事にした。
するとどれくらい時間が経ったのか、もしかしたら意外と速かったのかもしれないけど。
彼女は口を開いてくれた。

「風早くんは・・・私が下心を見せても嫌ったりしない?」
「え?な、何急に!」

―――――し、下心!

なんだかそのキーワードを聞いただけで恥ずかしくなってしまった。

「いえ、その!」
「いや、下心なんて全然いいけど!」
慌てる黒沼が次の言葉を言い出さないうちに、急いで否定した。
黒沼の事だから「いきなりごめんなさい」とか言ってその言葉を取り消し兼ねない。
「でもどうしたの?下心って・・・」
下心なんて筵大歓迎だけど、そう大々的にアピールするのもなんだか恥ずかしいからあえて尋ねるだけにした。
「えっと。その・・・コ、コレ!!!」
言葉と同時に出てきたのは、黒沼の手に包まれた箱。
その水色の箱には丁寧に青のリボンでラッピングされてる。
「えっ!?コレって・・・」
指さしながらも、胸の高鳴りは益々上がる。
もしかして、なんていう不安が消された様に思えた。
「今日はバレンタインデーなので。」
「お、俺に?」
尋ねると首を縦に振る。

どうしよう・・・どうしよう!
滅茶苦茶嬉しいんだけど!
両手で差し出されたものに、同じように両手で掬うように受け取る。
初めて出来た彼女から。
初めて好きになった子から。
初めてのバレンタイン・・・
その威力はこんなにも強大だなんて思わなかった。
去年もらえなかった分尚更だ。
「ありがとう。すっげー嬉しい」
今迄コレを渡す為に赤くなったりしてたのか、
やっと渡せた、という安心感と、俺が受け取ってくれた事が彼女を笑顔にさせる。
やんわりと洗う笑顔が本当に好きで、彼女をここまで笑顔にさせる程のこの包みを早く見たくなった。
「開けてもいい?」
「うん。是非!」
リボンをほどいて、箱を開ける。
宝箱を開けるみたいで凄くドキドキした。
全てを開け終えると中から顔を出したのはハート型のケーキ。
かかっている粉砂糖が存在を引き立たせる化粧の様なそれはチョコレートケーキの様だった。
「すっげー・・・うまそう!」
うまそう、ていうか絶対うまいにきまってる!
だって黒沼の作るのって全部上手いんだもん。
味も濃くなく薄くなく全部俺好みで、本当に好きなんだ。
「そ、そんな・・・お口に合えばいいんだけど」
「絶対うまいに決まってる!今、食べてもいい?」
「ど、どうぞっ」
「うん!ちょっとお皿とか持ってくる!」
直ぐに自室を出て、1Fに行き2人分のお皿とフォーク、あとケーキを切る為のナイフを用意した。
足取りも不思議と軽くって、直ぐに部屋に戻った。
「お待たせ」
「お、お帰りなさい」
「それじゃぁ早速・・・」
そのケーキを見て、ナイフを持つ。
そして・・・


俺はすごく悩んだ。
目の前にあるのはハートのケーキ。
それを切るというのは、2人分に綺麗に分ける場合真ん中からナイフを入れたほうが手っ取り早いんだけど・・・
なんだかそれは嫌だ。
ハートを真っ二つに割るなんて縁起悪いし・・・

やがてナイフを持ちながら頭を悩ませる俺の姿に不思議に思った黒沼が
隣から「どうしたの?」と首をかしげてきた。
「んー。決めた」
結局ナイフはお皿の上において。
俺はその箱ごと傍に寄せる。
「切りたくないからこのまま食べる」
「え?切りたくないの?」
「うん。なんかこのハートまるごとで食べたいから」
「ま、まるごと・・・なんだかそれって・・・」
黒沼が言いにくそうに頬を赤らめる。
その続きの言葉が言いにくそうで、代わりに俺が口にした。
「なんか・・・黒沼の気持ちまんまをもらう、ってかんじでいいじゃん」
「うわぁ~。気持ち・・・そっかぁ。なんだか恥ずかしいけど、うん。どうぞ!召しあがっちゃってください」
「うん!じゃぁいただきますっ」
言ってみて恥ずかしながらも本当にそんな感じがして嬉しくなった。
ハートの端っこから贅沢にフォークを投入する。
そのまま口に運ぶと、そんなに濃くないビターの風味が口に広がった。
「・・・うまい!やっぱり黒沼が作ったのはうまいやっ」
「ほ、ほんと?よかったぁ・・・。実はね、凄く心配というか。不安だったの」
「不安?」
まだ口の中に残るビターの余韻を噛みしめながら聞き返す。
「とても他の人に渡すみたいに日ごろのお礼と称してチョコはあげれなくて。
私の中には沢山の下心があったから・・・」
さっきも言っていた、その言葉。
下心っていうのがなんだか凄く気になる。
「ねぇ、黒沼の下心って?」
「あ!そ、その~~~」
ハッとしたように顔を上げて、なんだか言いにくそう。
でも俺は「教えてよ?」と身を乗り出した。
「その・・・風早くんとあわよくばっていう下心でして」
「あわよくば?」
「う、うん。去年はね、風早くんと付き合えたらいいなっていう下心だったの。でもそのあとその下心は叶っちゃったわけで・・・
い、今ではね、風早くんと・・・その・・・もっと、一緒に、いたい・・・の」
最後は消え入りそうな声で。
顔を真っ赤かに染めながら、黒沼は言ってくれた。
その本心が、気持ちが俺の心に直接響いたみたいで、なんだか体がジーンと熱くなった。
でも・・・待てよ?
「え?去年?」
「え、あ、うん。」
「じゃぁ黒沼去年俺の分のチョコも用意してくれてたの?」
「も、勿論!去年は下心に負けてしまってあげれなかったんだけど・・」
「そ、そっか~~」

黒沼が去年も用意してくれてた。
そう思うとなんだか力が抜ける。
後ろにあったベッドにもたれかかりながら声を吐きだし脱力した。

「え?風早くん?」
「俺ね、去年チョコもらえなくてすっごくショックだったの!」
「そうなの!?」
「うん。龍やピンはもらえてるのになんで俺だけ、って。すっげー期待してたのに
その分ショックだったんだから」
「そ、そそそそれは申し訳ない事をっ!!」
「うん。でも・・・黒沼、その下心俺にだけなんでしょ?」
「も、勿論!」
今回も前回も抱いてくれた下心。
そのせいで渡せなかった事は確かに残念だったけどその理由を聞けたから・・・
ショックの分嬉しくなった。
「じゃぁいーよ!それに黒沼の気持ちが去年よりも変わってくれて嬉しいから」
「え?」
黒沼の腕をつかむ。
そのまま彼女の目を見て。
なんだかちょっとびっくりしたような表情にそのまま言葉を続けた。
「俺と一緒にいたいって、思ってくれてるんでしょ?」
「う・・・うんっ」
益々赤くなって。
リンゴみたいなその姿が本当に可愛い。
「それ、俺も一緒だから」
「え!?風早くんも?」
「うん。でも俺のはちょっと・・・もう一加えあるかな」
そのままフォークを再度持って。
黒沼の下心だというチョコレートケーキを掬い、俺の下心って見立てる様に
その下心を受け入れてほしくって黒沼の口にいれた。
「んっ!」
突然の事にビックリしながらも食べてくれた。


「俺はね、もっと黒沼と触れたいって思ってる」
「ふ、触れっ!」
きっともうこの意味は・・・黒沼は知ってる。
「だから・・・俺の下心も、受け止めてくれる?」

自然とキスをすると、かたく目をつぶった黒沼からはビターチョコの甘い味がした。

カカオと彼女自身から発する混ざり合った香りに酔いしれる様に、目を瞑った。
外が寒い分温もりを共有し合って、
チョコレートがほんのり苦い分、甘い時間を過ごしていく。


結局ケーキも彼女も、そしてその下心も美味しくいただいたんだけど。




end



お・・・・終わらせちゃった!
こんなんでいいんでしょうか~~~~(><
なんだか申し訳ない!
ダウンタウンみてたらあっという間にかけちゃった!
お笑い見ながらこんなの書いてるだなんて・・・(きゃー)


7話編成となりましたこの作品。
本当にお付き合いいただきありがとうございますつむぎさん~~~wW
今回一緒に企画出来て楽しかったです!
お忙しいときにバンバンとやっちゃってすみません(土下座)
もしよければまた一緒に企画ができたらいいなっておもってます~~~wW

はる



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